宮崎県に伝わる蜂の子入りそうめんとは?

蜂の子の調理法といえば甘露煮や炊き込みご飯などがよく知られていますが、宮崎県の山間部には蜂の子が入ったそうめんがあります。
材料入手が簡単ではないので、地元でも食べられる機会は多くありませんが、現在でも受け継がれている伝統食のひとつなのです。

1.なぜ蜂の子が伝統料理に?

物流の発達した現代ではなかなか想像できませんが、昔の山間部では魚の入手は困難でした。
今では当たり前のように出汁に使用されている煮干しも、山間部では貴重品でした。
このため、山中で捕獲できる猪など、別の方法でタンパク質を取る必要がありました。
蜂の子も、山間部では貴重なタンパク源のひとつだったというわけで、現在でも蜂の子を食べる伝統が残っているのは山間部です。

2.どのようにして作るの?

蜂の子そうめんは宮崎県では「はち汁」と呼ばれ、現在でも味わうことができます。
使用されるのは、スズメバチの中でも最も大きいオオスズメバチの子です。
作り方は蜂の子を油で炒め、湯を加えて出汁を取ります。
そこにそうめんを加えて、醤油などで味を調えれば完成です。
煮干しや鰹節の入手が難しかった、山間部ならではの出汁の取り方です。
蜂の子には脂肪分が多く含まれているためか、バターを溶かしたような味がするといいます。

3.材料の入手が難しい

ただ、はち汁を作るのは簡単ではありません。
材料であるオオスズメバチの子の入手が難しいからです。
オオスズメバチは体長5センチ前後と、蜂の中では最も大きい部類に入るうえ攻撃的で、持っている毒も強い部類に入ります。
害虫の扱いなので飼育している農家なんていませんから、山中で野生種の巣を確保する必要があります。
このとき、殺虫剤を使用することができないので、成虫が飛び回っている状態で立ち向かわなければなりません。
専用の防護服が必要ですし、それでも危険性がゼロというわけではありません。
素人が簡単に入手できるものではないので、そういう意味でも「珍味」と言って良さそうですね。

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